
大学では哲学を学んでます!
というと、ほぼ100%

て、哲学…!?どんなこと勉強するの?😅
と困惑した反応が返ってきます。
さらに「哲学科」で検索すると「哲学科 やばい」「哲学科 変人」「哲学科 就職できない」などの変換がでてきます。哲学科の印象はざっとこんな感じ。
そこで今回は私の大学時代の記憶をもとに、哲学科の実態を晒します!
この記事はこんな疑問がある人におすすめ!
・哲学科ってなにしてるの?
・哲学科に入ろうか悩む…実際どうなの?
・哲学科って変人ばっかりなの?
まずは具体的に、どんな授業を受けるのかみていきましょう。
【注意】大学によって学ぶ範囲や授業の進め方は違うので、今あなたが興味ある大学とは情報が大きく異なる可能性があります。
哲学科の実態:1・2年生はパワーポイント発表

- 数人で班を作る
- 各班テーマを決める
- 文献研究
- パワーポイント発表
この一連の流れを班とテーマを変えて繰り返します。
扱ったテーマ 例
- 善と悪について(アウグスティヌス)
- 神は存在するのか(デカルト、ガッサンディ)
- 他者とはなにか(サルトル、レヴィナス)
たとえば〈神は存在するのか〉の発表だとざっくりこんな感じ。↓
A この世で確かなのは「自分」だけである。
B 「自分」は『不完全』な存在である。
=『不完全』であるとわかるのは『完全な存在』がこの世に在るから
=『神、絶対的な存在』がいる!
哲学科の実態:3・4年生は卒論に向けて研究を進める

後半は卒論のテーマを何にするかで悩んで、決めてからは文献を読み漁ってゆっくり書き進めていきます。
ゼミでは、経過報告として卒論で扱う内容を何度か発表しました。
好きな哲学者について研究しても良いし、ファッションと哲学を絡めてもいいし、教育と絡めてもいい。
哲学はすべての学問とつながっています。

私は「働くこと」について研究したよ!
哲学科:おすすめポイント

子供の頃、眠る前に考えたことを昔の人も考えていたことを知れる
「死ぬとどうなるのかな?」「時間ってなんだろ」「なんのために生きてるんだろう」
こういった疑問は人生の中で一度は通る道ですよね!
それを学問として4年間じっくり学べるのは貴重で、大学に通う価値を見出せるかと思います。
変わった人が多い
いわゆる変人はたしかに多いです。
他人との対話<自分との対話 が得意な人が多いです。入学してすぐに教授から私たちに向かって「あまり追い詰めないように。人と交流してくださいね!」と念押しされたことが記憶に残っています。
一つのことについて深く考え込む癖がある、答えのない問いについて考えるのが好きという人は同じような仲間に出会えるので新鮮ですよ!
哲学科:おすすめしないポイント

奥深過ぎて氷山の一角すら理解しきれない
1を理解するためには500くらいを知る必要があります。時代背景や誰に影響を受けているのか…などなど

調べても調べても追いつかない絶望感。。。
キラキラ和気あいあい…ではない
ザ・キャンパスライフ!!といった雰囲気は哲学科にはありませんでした。
はっきり言って暗めなので、ゼミは落ち着いて学びサークルで遊ぶというプランでいくのがいいかと思います。
男女比は6:4くらいでした。
ディスカッションがない、身近な問いを扱わない
私が通った大学は文献研究の方が中心で、ディスカッションをする機会がありませんでした。
自分はこれからの「正義」の話をしよう ──いまを生き延びるための哲学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)という本から哲学に興味をもって入ったので、「トロッコ問題」や「臓器販売」などの問題について話し合うのを期待していました。
ただ、これらの倫理的な問題について話し合う機会を多くとる学校もあると思うので、ぜひ調べてみてくださいね!
就活に影響する?
哲学科であること自体はむしろ話のきっかけになったりもしたので、とても不利になるということはないかなぁと感じます。
それよりも、どんな考えを持って何をしてきたのかの方が重視されるので何か一つでも頑張ったことを作るのが大事かなと思います!
私の知人は IT系・教員・営業・ホテル・福祉系 などいろんな方面にすすんでいきました。
まとめ

哲学科の実態が少しはみえましたか?
大学は学問を学ぶところ…と考えると「哲学科」はぴったしだと思います!
卒業間近になって教授から「哲学を学んだものは哲学の呪いから解き放たれることはない。これからずっと哲学的視点をもって世界をみるようになるだろう」と言われました。
あなたの興味をとことん追求してみてくださいね!
哲学にすこ〜し興味あるカモという方は以下の本が面白いですよ♪
トロッコ問題、金融危機、経済格差、テロ、戦後補償…自分が興味のある項目だけを読むだけでも楽しいですし学びになります。
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