- まわりの人が頑張っているんだから
- このぐらいで音を上げちゃいけない
- 逃げていいのはもっと追い詰められた人だ
あなたはこんなふうに苦しさをぐっと堪えて我慢していませんか?
嫌なことをするのが当たり前、みんなそうやって我慢して仕事や学校に行っている、と自分に言い聞かせて。
実際、「逃げること」はマイナスなイメージがありますよね。負け組、弱虫、根性なし…などなど。
一度逃げたら逃げグセがつくのでは?せめて3年は我慢すべきでは?と考えてしまいます。
ですが決して逃げることは悪いことではありません。
そこで今回は選択肢の一つに「逃げてもいい」を追加してもいいというお話です。
逃げる人は弱いのか?

どの職場にも、理不尽にどれだけ耐えられるかで大人としての度量がわかるかのような風潮がありますよね。
新卒の会社をすぐにやめようものなら「仕事は理不尽なものだ」「その理不尽に耐えてこそ成長するのだ」と説こうとします。
だから心のどこかで「もっと自由に生きたい!」と思う一方で
そんなのはわがままだ、取り柄のない自分がここをやめてどうするというのだ、と諦めてはいませんか。
みんながそうしているから、そうするのが当たり前だからと考える必要はありません。
みんなにとって快適でもあなたにとって不快なのであれば、それが絶対的な事実なのです。
心が元気なうちは当たり前に頑張れることも、頑張れなくなることだってあります。
そして頑張れない=ダメなこと、ではありません。あくまでも自然なことなのです。
他人の「すべき」という考え方を背負う必要はありません。

何も知らない人に甘えだと一蹴されるのは悔しい…
自分はどんな毎日を送りたいのか

もしも仕事がしんどくて苦しい状況にいるとしたら、本来は異動願いや退職や休職などの選択肢があります。
ですが、きっと真面目なあなたは「みんなしんどいなか頑張っているのに、自分がこのタイミングでやめるのは迷惑がかかってしまう。本当にそんなことをしても大丈夫かな?」と悶々としてしまうと思います。
しかし、心が追い詰められている時は”無意識に”視野を狭めてしまいます。
大切な友人が同じ状況だったらなんて声をかけてあげるでしょうか。
きっと「こんな選択肢もあるんじゃない?」と次々と出てくると思います。
- 逃げてもいい
- 嫌われてもいい
- これ以上は頑張れない
どうか一度声に出してみてください。
これはアファメーションと呼ばれるもので、言葉を使って自分の未来を良い方向へ進めるやり方です。
きっとこの言葉を発した時、なにかしら心の中で感情が動いたのではないでしょうか?
これを1日5分でも10分でも続けていくことで自分の潜在意識に働きかける事ができます。
逃げは悪いことではない

逃げた先で、自分はなにもできない、やり続けることができない人間だというレッテルを自分に貼ってしまうのは危険です。
「逃げ」ではなく、あくまでも前向きに言い換えてみてはいかかでしょう?
- 戦略的撤退
- 前にすすむ
- 自分らしい生き方を選ぶ
逃げるのは簡単だ、なんて言われますが、責任感のある人にとって逃げることは相当に勇気がいる事だと思います。
むしろ変化から目を逸らして現状を受け入れるほうが簡単ではないでしょうか。
頼れる実家があるのなら、実家で休養してもいいと思いますし、失業給付や生活保護などの制度を利用するのでもいいでしょう。
自分が自堕落な人間になってしまったらどうしようという不安があるなら、週に2回はアルバイトに通ったり、自分がただただ好きなことを味わう時間を設けてもいいかもしれません。
好きで埋める時間を過ごしているうちにやりたいことが見えてきたり、誰かと関わりたくなるかもしれません。
喜びが増えることは堕落ではありません。
実際、過度なストレスが不快感や病気をもたらす一方で、ストレスのない漠然とした毎日もまた心を退化させてしまいます。
まとめ

「いざとなれば逃げればいい」という選択肢を持つだけでも、きっと心に余裕が生まれてくるはずです。
今の自分が逃げてもいいかどうかはきっとすぐに答えが出るようなものではないと思います。
ですが、何をするにしてもあなたの心と身体が健康でなければいけません。
今回記事を制作するにあたっていろんな方の意見を拝見しました。
「逃げないで最後までやり遂げてこそ自分に勝つのだ」「現実をみろ、甘えるな」という考え方ももちろんあって、きっとその方たちは幼い頃からその考え方で生きてきて実際に手に出来たものがあるのだと思います。
もしくは自分に許可を出せていないからこそ他人にも許可をだせないのかもしれません。
どの選択をすれば正解かは、誰にもわかりません。
ただ、未来でも過去でもなく、今の自分が幸せになることをどうか一番に考えてください。
「自分はどうして逃げられないのかな?」「どんな選択肢があるだろう」という疑問についてもっと考えてみたい!と言う方におすすめなのがこちらの本です。
第1章 なぜ逃げられないのか?
第2章 あなたは今すぐ逃げていい
第3章 考えない、思い込みを手放す
第4章 逃げる技術
終章 ほんとうのあなたを手にする自由
実際のカウンセリング事例(どんなふうに逃げたのか)をもとに逃げる技術について書かれた本です。
「逃げる」はあくまでも技術。今からでも身につけられます。
ちなみに著者の根本氏が考える今すぐ逃げてもいい人はこんな人たちです。
- 仕事が嫌で仕方ない
- 今の人間関係に嫌気がさしている
- この家族といると苦痛しか感じない
- 学校へ行きたくない
- 友達グループにいても楽しくない
- 就職したくない
- 受験したくない
- 朝起きるとからだが重たい、しんどい
これこそ、逃げるべきじゃないと言われていることだったりしますよね。
この本を読むだけで「逃げる」ことへの認識が変わるはずです。
せっかくの機会ですので、一度ご自身の心の声とゆっくり向き合ってみてください。

毎日しんどいのに頑張っておられるのですよね。
本当に本当におつかれさまです。なかなかできることではないと思います。どうか、ご自身を労ってあげてくださいね。
参考:自動車総連安全衛生ページ