『あるがまま』の自分でいよう
こう思ったとき自分の好ましい部分は受け入れられても、自分のダメな部分をそのまま認めるのはとっても難しいですよね。
成績が良くない自分、嫉妬してしまう自分、すぐ落ち込む自分…
なので今回は!
- 自分の失敗やダメな部分を認められない
- 穏やかでいたいのにイライラしてしまう
- 自分を愛してあげる方法がわからない
という方に向けてセルフコンパッションについての記事をかきました。
「こうありたい」自分を求めると不幸になる

みんなそれぞれ「こうありたい」「こうあるべき」という自分像を持っていると思います。
家でも学校でも会社でも、
男や女、親や子供、夫や妻、出身地、出身大学、家業、◯◯世代…
いつもニコニコして感情的にならない人になりたい。もっと女の子らしくありたい。もっと人気者になりたい。
これらの「こうありたい」の背景には「こうあるべき」自分像が隠れています。
『女の子なんだから』『感情の上下が激しい人は重い』『インキャは恥ずかしい』『良妻賢母であれ』
これまで意識的・無意識的に自分の中に染み込んだ情報は自分の欲求とは裏腹に自分を支配しています。
それをバネとして自分を成長させられるなら、良いエネルギーにもなるかもしれませんが
私たちは「こうあるべき」なのにそう振る舞えない自分に怒りややるせなさを感じ、
いつしか他人に対して「なんでもっと褒めてくれないの」「なんでわかってくれないの」と嫉妬や恨みを抱いては、
発散できずに「人のせいにしてばかりだ」「情けない」とまた自分を責める…という悪循環に覚えがあるのではないでしょうか。
そこでセルフコンパッション、つまり自分を『あるがまま』受け入れる心のありようが必要となります。
セルフコンパッション

セルフコンパッションとは仏教伝来の概念で、自分への慈しみ・自分への思いやりといった意味のこと。
いきなり自分に向けて優しくするのは難しいので
まずは他人へのコンパッションをイメージしてみてください。
親友や恋人などの大切な人が困っている時は、その人の悪い部分ばかりを批判したりせず、人間なんだからいろんな感情や考えを持ってしまうよねと優しく思えるのではないでしょうか。
それは決して、見返りや援助を求めてしているのではなく心の底から相手のことを思っての言動であるはずです。
けれど、なかには人には優しくできても自分にはどうしても優しくできない人もいるでしょう。
自己犠牲を美徳とし、人にばかり尽くしてしまう。自分のことが好きに慣れなくて優しくできない。
しかし、これを続けているとイライラしたり落ち込みやすくなってしまい、自分がしたくてしていたはずの行いもいつしか「やらされている」感が強くなってしまいます。
慈悲の瞑想を行えば、自分に対しても他人に対しても優しく抱きしめてあげられるようになります。
慈悲の瞑想

身体をリラックスさせて、4つのフレーズを、自分が心地よい感覚で繰り返してみてください。
- 私が安全でありますように
- 私が幸せでありますように
- 私が健康でありますように
- 私の悩み苦しみがなくなりますように
慣れてきたら「私」の部分を、恩人・親しい人・好きでも嫌いでもない人・嫌いな人・生きとし生けるものまで広げます。
「私の恩人も、親しい人も、知らない人も、嫌いな人も、私を嫌っている人も、生きとし生けるものすべてが幸せでありますように」と願う。
きっといろんな感情が浮かび上がってくると思います。
そういう思考や感情に良い悪いの判断はせず、ただ気づいて手放すことを繰り返しましょう。
瞑想中なんだからイライラしてはいけない・唱えても優しい気持ちになれない、と焦ることなく
この4つのフレーズに縛られずとも「私が穏やかでいられますように」「私が怒りの感情から解放されますように」と自分でつくったフレーズを唱えるのも慈悲の瞑想となります。
感謝や幸せを感じる対象がどんどん増えていくと、今まで気にかけていなかった小さな存在にも気づいて、慈しみの感情が心の底から湧き出てくるようになります。
まとめ

自分のダメな部分を許せない人は、自分に慈しみをもって接してみましょうという記事でした。
「ありがとう」と「しあわせ」はどこにでもあります。
椅子に「ありがとう」お茶に「ありがとう」携帯に「ありがとう」健康に「ありがとう」自然に「ありがとう」
そんな今までは当然だと思っていたことを恵みだと感じられる感動体質になると、何が起こらなくても幸せだと思えます。そしてこれは持論ですが『私はなんて恵まれているんだ』と本気で思うと、さらに良いことは続けて起こるものなのです。
究極的に言えば、感謝は自分のためにあります。
セルフコンパッションは決して「自分を甘やかす」ためにあるのではありません。
誰かに対してコンパッションする際に、ただ甘やかしているだけではないことはご自身が一番わかっていると思います。
自分と共に成長するために、自分の幸せを許してあげられるよう、フレーズを利用してみてくださいね。
・参考文献

セルフ・コンパッション:最良の自分であり続ける方法 DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文
