自尊心を高める必要はない!自分が優れた人間だと思えなくても大丈夫

もしかしたら自分に自信がない人は、自尊心を高めるべきだと考えているかもしれません。

私も自信をもてなくて落ち込んでばかりの頃、「自分を認めるために優れた人にならなければ!」と焦っていました。

  • 自尊心は高い方が人生うまくいく
  • 自尊心が高いと幸せになれる
  • 自分に対してポジティブになれる

当たり前のように信じていました。

ですが、本当にそうでしょうか?

自尊心が低いと自分が惨めに思えてしまいますが、一方で自尊心を高めても

高い状態を保つために努力しなければなりません。それはある意味、罠のようなものです。

「私は仕事で成果を上げているし、トレーニングも欠かさずやって家族のケアもしている。だから良い人間だ」と考えることで、確かに高い自己評価をもつことができます。

ですが、自分が良い人間であることを証明するためには努力をしつづけなければなりません。

目次

自分への価値判断はそのままにしておく

自分への価値判断をつけるのを完全にやめることは不可能です。

私たちは常に自分を分析し、判断し、肯定し、否定することを繰り返します。それは自然な原理なのです。

ですが、私たちはそれらの価値判断を単なる言葉として見ることはできます。

行き交う車のように、つけっぱなしのラジオのように、ただやり過ごすことはできるのです。(詳しい説明はのちほど!)

自己肯定感とは「ありのままの自分を受け入れる」こと

自尊心は「自分は優れた人間だ」と能力面で価値を感じること

キツネくん

でもさ、自尊心って人生を豊かにしてくれるんじゃないの?

自尊心は人生を豊かにはしてくれない

自尊心をもてると「自分は価値ある人間だ!」と認めることができて、いっときは幸せになれるかもしれません

けれど、価値ある人間であるためには家族との時間を犠牲にして残業をしたり、自分をよく見せるために努力をし続けなければならなくなります。

その努力に心が疲れてしまうと「やっぱり私はダメな人間だ」「こんなこともうまくできないなんて」と負のループにハマってしまうのです。

こんな戦いに残りの貴重な人生を費やしたいでしょうか?

キツネくん

う〜ん。確かにちょっとしんどそう…

さらに。研究によると自尊心は人々に、傲慢さや身勝手さやエゴイズム、的外れな優越感をもたらしやすいことがわかっています。

アファメーションが効かない

自尊心を高める方法の一つにアファメーション(肯定的な自己暗示)があります。詳しくは前回の記事にありますが、

確かに自分に対してポジティブな暗示をかけることは非常に有効で、効果が大きく現れる人もいます。

ですが、感情をこめずに「私の罪は許されました」と何度唱えても心の中では「そんなわけない」と反発してしまう人もいるのではないでしょうか。

ポジティブな感情とネガティブな感情がぶつかりあって苦悩するなかで、進むべき道がわからなくなってしまうかもしれません。

キツネくん

たしかに。
じゃあ自尊心の代わりにどうすればいいの?

セルフ・アクセプタンス(自己受容)

自分のなかでうまれる感情や価値判断を信じることなく、ただ受け入れるのです。

自分の立っている足場を知らなければ、次の一歩を踏み出せないのと同じで、

自分の今の状態をただ知ることで次すべき「行動」が見えてきます。

この考え方はACT (アクセプタンス&コミットメント・セラピー)と呼ばれるものです。

私たちは感情をコントロールできる、またはしなければならないと思っています。

イヤな出来事があったり、イヤなことを人から言われると私たちは気を紛らわせるために色々と試してみます。

これを「コントロール戦略」と呼びます。コントロール戦略には二つのやり方があります。

逃走戦略
闘争戦略
  • 集まりに参加しない
  • タバコを吸ったりスナック菓子を食べたり、動画をみてぼーっとする
  • アルコールで思考を鈍らせる
  • ひたすら眠る
  • 嫌な感情や考えを心の奥にむりやり押し込む
  • 自分の考えに心の中で反論する
  • 「落ち着け」「元気をだせ」「落ち込むな」とコントロールする
キツネくん

うわぁ、あるある〜!

これをすることで実際に気分が変わったのなら何も問題ありません

ですが、心が限界を迎えているのになんとかしてコントロールしようとしても、よりストレスをかけるだけになってしまいます。

感情は寄せては引く波のようにひっきりなしに浮かび上がってきます。

しかし、マイナスな感情はただそれだけでは自分の害にはなりません。自分が害あるものだと「考える」からストレスになるのです。

(例えば「恐怖」「不安」はマイナスに思えますが、本当に100%害ならば、ホラー映画やお化け屋敷があるのは不思議ですよね。「恐怖」を不快なものとしてフュージョン(融合)しているからストレスになるのです。)

「脱フュージョン」というテクニック

自分で感情を自分にとって悪い意味で受け取っているのだとしたらどうすればいいのでしょうか?

まず、罪悪感、不安、失望感などの感情から「自分は最悪だ」「何をやってもうまくいかない」「負け組だ」という考えが自分のなかにでてきたら

「お、私は「自分が無能だ」と思っているなぁ」
「また私は「自分は負け組だ」って考えてるなぁ」
「私は「何をやってもうまくいかない」という考えを持ってる」

こう思うだけで、一歩後ろにさがれたような感じがしませんか?

これは6つの基本行動原則のうちの1つの「脱フュージョン」と呼ばれる原則です。

思考は単なる物語・イメージであって「事実」ではありません。

「絶対失敗するはずだ」と思うと失敗して恥ずかしい思いをしている自分の姿がありありと思い浮かぶかもしれませんが、

事実ではありませんよね。

キツネくん

いやいや、未来はそうかもだけど今の僕は客観的にみても負け組だよ。。

と反論したくなるかもしれませんが、その思考が事実だと思うことであなたはどうなるでしょうか?

「なんで私はだめなんだ!この!この!」とひたすら自分を責め立てるだけで、自分の望む人生に向かうことはできないはずです。

つまり、事実かどうかさえも関係ないのです。

もしいつものように自分を責める考えが浮かんできたら

「この考えは自分にとって役に立つかなぁ?」と考えてみてください。

これは、自分の感情や思考を否定するための方法でないです。ただ、「私は「負け組だ」と考えているんだなぁ」と受け入れたあとで、わざわざその感情に縛られにいく必要があるかを冷静に見つめるのです。

こうすることで、悩みが不安が消えるわけでも、良い気分にしてくれるわけでもありません

悩みや不安は生きている限り必ずついてきますし、それらから逃れるためにやろうと思っても逃走戦略と同じになってしまいます。

良い気分になるのはあくまでも副産物です。

心を空に例えると、台風や雷や洪水が起きようとも空は傷つけられないし傷つけることもありません。

ただ空は純粋に透き通っているだけです。

感情をあるがままにさせておくことで、今までくよくよ悶々としていた時間を自分にとって「価値ある人生とは何か」「どう行動すればいいのか」を考える時間にあてることができるようになるのです。

ここまでさらっと書きましたが実際に理解し習得するにはじっくりと時間をかけて学び実践する必要がありそうですね。

この脱フュージョンはあくまでも基本原則の一つであり、このやり方が合わない人は自分にとって合う方法で試してみてください。

こちらの本では、ACT (アクト)入門として、実践できるさまざまなテクニックが紹介されています。

例えば、「思考をまじめに捉えなくなるテクニック」や「呼吸法」など。

今まで当たり前だと思いこんでいたことを、正しい位置に戻してくれるような本でした。

まとめ

自分に対する価値判断を高く見積もっても(自分は凄い)、低く見積もっても(自分はだめだ)、

本当の意味で価値ある人生を送れるわけではないことがわかりました。

私たちは、自分の考えがまるで真実かのように思い込んでしまいます。

それを良いとか悪いとか排除すべきだとか考えるのではなく、その考えが自分にとって役に立つのかという視点に立つことで新しい道が開けることがわかりました。(今回はACTによって)

「自分は優れた人間だ」と思うことを目的にするのではなく、満ち足りた人生を目的にすれば、自己評価や他者評価なんてものは単なる言葉の羅列にしか思えなくなります。

自分の今の人生が受け入れられないのだとしても、その人生を完全に受容することで、やっと変化に向かって動き始めることができるのです。

感想

ACTについてはまだまだ理解を深める必要がありそうですが、

これまでの自己啓発本は、”良い気分でいられる”コントロールの方法を解説したものが多かったのに、

「コントロールなんて幻想だ」と切り捨てるのは斬新でした。

なるべくネガティブな感情は隠して、小さくまるめるのがきちんとした大人だと思い込んでいましたが、実際それがうまくいかず更なる自己嫌悪に陥ることが多々ありました。

ネガティブが悪くてポジティブが良い、とそう単純なものではなくて

どちらも存在することを許してあげる必要があるようですね!

『幸福になるために必死になって感情と戦うのではなく、自分にとって価値あることをする。』

これは本当に簡単なことではありませんが、まずは自分の感情を「私は「〜だ」と思っている」と思うことから始めてみようと思います。

自分の弱さは「克服すべきもの」ではない。というのが今回の学びでした。

キツネくん

僕もとっても勉強になったよ!

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この記事を書いた人

つむぎ
大学では哲学科を専攻した20代女性

自身が傷つきやすく悩みやすいので、同じような「繊細さん」に寄り添える発信を目指しています。

彼氏をこよなく愛してる

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